「タイの子供はテロリスト。」 | トップへ戻る |
3月から4月にかけ、熱帯に位置するタイでは半年間続く雨季と共に、本格的な暑さがやってくる。
タイでは4月13日〜15日の3日間、「西暦での正月」・「中国正月」と並んで、3つ目の正月“ソンクラーン”と呼ばれる「タイ正月」期間にあたり、一年に一回の大型連休となる。
さてこの“ソンクラーン”ただの「タイ正月」とは別に「水かけ祭り」という別称を持っている。
雨季の始まるこの時期に、その年の五穀豊穣を願い、農作には欠かせない多量の水の恵みを受けられるよう願いを込め、国中の人たちがで水をかけあうのである。
この3日間だけは、どんな見知らぬ人であろうとも、場所・時 を問わず水をかけあい、また水をかけられても決して怒ってはいけないのである。
道端でちょっと濡らされる程度なら可愛い方で、やんちゃな子供たちは、この時とばかりにバケツいっぱいの水を常に持ち歩き、そこら辺中をウロウロしている。
また、祭り好きなタイの大人たち(特に青年)もホースや超強力大型水鉄砲等、あらゆる物を用いて建物の上、物陰から大量に水をかけてくる始末。こんな情景が、タイ国全土で行われるのである。尋常な祭りではない。
ただ、最近は“ソンクラーン”期間中の事件や事故が多発し、数年前、ついに政府が〔水をかけあってもいいエリア〕を制限した。 が、こんな祭りの中、そんな規制はむしろ「焼け石に水」。昨年も殆ど守られなかったのが実情である。
そもそも子供たちにそんな規制が簡単に通じるわけがない。この3日間、タイの子供たちは全員“水のテロリスト”なのである。
私も最初にこの3日間を経験したとき、初日(13日)は何せ初めてだったので楽しんだが、すぐ2日目(14日)には倦き、3日目(15日)の朝は憂鬱な気分になった。
今年ももうすぐ、“あの3日間”がやってくる。
私は… 長期休暇をとって年に一度のタイ国脱出(日本帰国)をすることにした。
参考 2年前の私のソンクラーン体験記へ→ 私のソンクラーン初体験記