Let's  cook  Thailand
  

本場でのタイ料理、うまい!…

タイについてまず驚くのが、物価の安さ。当然食料品も例外でなく、タイ人が普通に屋台でとる昼食の相場は、約30バーツ前後。つまり\100。とはいってもタイは日本よりも賃金自体も低いので、安い安いと騒ぐのは日本人や欧米人だけ。そのことが分かっていれば、その値段にもうなづくことが出来る。
←左はカオ・マン・ガイ。ゆで鶏を味付けご飯にのせて食べる物だが、値段は38バーツ。にんにく、特製みそ、ナンプラー、チリソース等色々な調味料で自分で味付けをするのだが、とにかく美味しい!鶏のスープがついているのもいい感じ。スプーンとフォークは西洋文化から移入してきた物だが、なぜか殆どアルミ製でとてつもなく安っぽい。多分タイ人に対してこれでスプーン曲げをしても誰も驚かないだろう。テーブルには箸が置いてある。中国の影響のようだ。タイの箸は先細のタイプではない。
タイ料理は色々な要素を受けて発展してきた。王国らしく伝統の下に丁寧に育てられ発展してきた宮廷料理と、地方から流れてきて下町で育ったやんちゃ坊主のような屋台料理と主に二つの種類に分けられる。日本からやってきた人はあの屋台でご飯を食べることに抵抗がある人もいるはず。そりゃそうだ。水道施設の無い歩道で貯め水だけで食器を洗ったりしているのだ。でも慣れればどうってこと無い。なにせそれを気にさせない美味しさ。道路では本当に色々な食料品が売っている。中でも異彩(異臭)を解き放っているのがドリアン売り。果物の王様という事だけあってすごい。人によってはガス漏れの匂いがするという人もいるらしく、成田空港でガス漏れ騒動があった時に騒いだ挙句、結局原因がこのドリアンだったという逸話もある。バンコクのホテルでも持込禁止の所が殆どのようで、タイ人でも嫌いな人は多い。私が一緒に食事をしたタイ人一家も母さんは大好き、父さんは大嫌いだった。あるレストランに入ったときドリアンのデザートがあった。温かいココナッツミルクの中にカオニァオといわれるタイのもち米が入っていて、その上にドリアンが入っているのだ。その湯気と共に鼻腔をくすぐるそのドリアンの匂いは、なんともいえない気分にさせてくれる。恐る恐る食べてみると…んー、やっぱりなんとも言えない。美味しいのかマズイのか、判断が出来なかった。慣れたら美味しいのかもしれない。私もまだドリアンには慣れていない。いつドリアンに勝てるのやら。
タイでは「スキ」と言われるタイスキが一般大衆化している。タイスキ専門のチェーンレストランがあり、いつも家族連れやカップルなどで賑わっている。バンコクでは「MK」と日本にも支店をもっている「コカ」の2大チェーン店が有名。私は2回ほど「MK」で食べた。タイ人は日本人を見ると「スキヤキ」と言ってここに連れてくるといっていた人がいたが、やっぱりこれは「タイのスキ」であってスキヤキではない。そもそも焼いていない。しかし特製のピリカラたれにつけて食べるこれは絶品で、鍋好きの日本人好み。サイドオーダーもMKは揃っていてかなりおすすめ。
屋台ではなくレストランにタイ料理を食べにいくと宮廷料理を食べることが出来る。東南アジアでは唯一どこの西洋列強国にも植民地化されなかったこの国は、独自の文化がしっかりしたものがあり、料理にもこれは反映させられているように思える。ただ、近隣諸国からの影響は常に受けていたのでその内容は種類に富み非常に面白い。最近ではアジアだけでなくフランスやイタリアといった西洋料理文化も入り始めていており、その影響は店内装飾・盛り付け等に顕著に表れていっている。今後が非常に楽しみだ。タイ宮廷料理はとても洗練されており奥が深い。とても一回食べただけでは分かりにくい魅力がある。でもやっぱりフォークとスプーンは安っぽい・・・なぜだ。


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