Let's  cook  Thailand

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私のたわごと・・・ その97 ('04.12.27〜)

['04.12.27]

大きな地震・津波が発生してしまった。

地震のないバンコクでも、若干の揺れを観測したらしく、一部のタイ(バンコク)人は驚いていたようである。鈍感な私は全く気がつかなかったが… 

それにも増して、今回の津波は、タイ人が未だかつて経験のしたことのない天災であって、一様に驚きと落胆の色が隠せない。

発生当初は、さしも重大に感じていなかった国民も、次第にその被害が分かるにつれ、津波に関する無知に気がついたようで、テレビ局によっては、ずっと津波関連情報を流し続けている。 「津波とは何か?」から始まり、これからどのような防災対策を取っていったら良いかの話になっているようである。天災が比較的少ない国だけに、今回のショックは大きい。

余談であるが、「津波」とはタイ語で当初は「クルーン・ヤック」=“鬼の波”と訳されてニュースで出ていたが、ここ数日は英語に倣って「TSUNAMI」と出ている。

プミポン国王陛下の孫にあたる男性(21才)もジェットスキー中に今回の津波に遭ってしまい、亡くなってしまった。母である王女は幸いにも無事だったようであるが、タイ国内中が深い悲しみに包まれている。政府は、年末年始の祝賀行事の自粛を決め、数日間喪に服すことになった。 

今度の正月(タイ暦2548年)は悲しい年明けになってしまいそうである。


['05.1.3]

タイに旅行で来る人たちは、タイに着いた瞬間、どんな感覚を受けるのであろうか?

21才の時に新たな自分の居場所として「タイ」を選んだのであるが、行ったことも見たことも無かった「タイ」を何故選んだのかは、はっきりと覚えていない。ただ、3年前バンコクのドンムアン空港に初めて降り立ったときの感覚は今でもはっきりと覚えている。全く読めないタイ文字が羅列してある看板。タイ独特の空気と雰囲気。

空港の照明の色のせいだけではないであろう、初めて感じたその空気は、黄土色の色がついている気がした。熱帯の空気の匂いもまた、初めて感じる匂いであった。 

今回のプーケット・パンガーなどを襲った大津波で、タイ旅行に来ていた多くの外国人たちが命を落としてしまった。その数、行方不明者を含めて1万人以上とも。そのうちの大半が欧州からの旅行者であったという。EU諸国では5日正午の時報と共に欧州全土で3分間もの黙祷が捧げられた。 

欧州の人にアンケートをとると、「タイ」はアジアの中で旅行に行きたい国のNo.1になるという事実がある。日本人もタイには多くの人々が旅行で来るが、遠くヨーロッパからもその数は少なくない。

そして、欧州の人々にバンコクと同様人気なのが、プーケット周辺であった。 皆、欧州で感じることの出来ない空気と雰囲気をタイに求めて来ていたのであろうか。

突然の天災はあまりにも悲劇である。しかし、タイでは地震発生から津波到達まで2時間の時間があった。何千人もの人が助かったであろう2時間であったのは間違い無いはずなのだが。

それもまた天災以上の悲劇であった。

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