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私のたわごと・・・ その93 ('04.8.23)
今度の日曜日、29日は私がバンコクに来てからの初選挙「バンコク都知事選挙」がある。(勿論、私に選挙権は無いが…)。
今、バンコクの街中は、街路のあちこちに候補者のポスターがベタベタと張られ、選挙カーも大音量を出しながら、選挙活動を展開中である。(→候補者一覧ページへ)
候補者のポスターもさることながら、投票啓発ポスターもあちこちで見かける。
今回見つけたポスターは、若手女優を起用してあるポスターで、「18才以上の皆は忘れずに選挙に行きましょう!!」とうたってある、若者向けポスター。
左写真のポスターが、それなのであるが、左写真とは別の所で見つけた同じポスターには、“顔ポスター”お得意の悪戯がされてあった(→写真)。…笑。
どこの国でも、やることは一緒ですね!! --バンコク共通。
・一体私の職場にいる40名強のタイ人従業員は相当数いる候補者のうち、だれに投票するのであるか?
・そもそも、本当に投票に行くのか?
聞いてみました… すると驚きの結果が…
↓
なんと40名強のうち、選挙権を持っているのはたったの「1人!!」であった…。 これまた、凄い。
まぁ、ちょっとお金を貯めて、他県に家を購入し、バンコク都以外に住んでいる人は仕方ないにしても、それは極一部の人であって、殆どはバンコク都内に自宅がある成人なのに、選挙権が無いとはどういうことか!?
単純であった。
だーれも住民票を地方からバンコクに移していなかった。 (おいおい…)
別に地方からバンコクに出てきている人たちにとって、「住民票を移すこと」は重要な事ではないらしい。
なにせどんな国民でも15才以上なら必携のIDカード(バット・プラチャーチョン)をみんな持っているし。これがあれば大丈夫だそうである。 ちなみに、唯一住民票をバンコク都内に移していて、選挙権をもっていた女性は「女性候補のパウィナー候補」に勿論投票するそうである。
バンコク都知事選挙。ただの日本人である私には、正直全〜く関係の無い出来事なのではある。
投票時間は8:00〜15:00。そう、投票時間は15:00に終了。
その後すぐに集計作業が行われ、24:00頃には大勢が判明するそう。 なんでも、その集計作業はタイのテレビ局が生中継するとか。
どこの国でも大きな選挙の結果となると「特番」が組まれるのですかね?? バンコク版「踊る大選挙戦」。
先に、日本人には全く関係がない… と書いたが、今日28日と29日は全く関係ないとは言い切れない日であった。
法律で「禁酒」なのである。絶対に。
街から、お酒が消えた。本当に。
パブやディスコは週末なのに完全休業、コンビニやスーパーからもお酒売り場はバッテンがしてあって完全立入禁止。 レストランでも酒類の販売禁止になった。 販売等の違反をした場合は、罰金や禁固刑が片方、若しくは両方科せられるという。 この法律は、選挙には関係の無い外国人も勿論対象。 どうしようもないのである。
「禁酒日」と通常言われる、年に数回ある「仏教の日」では、ぶっちゃけ酒の販売が一部では平然と行われているが、さすが選挙の時だけはそうではなかった。 結構厳しいのね、タイではこういうの。
よっぽど酒飲んで暴れる人が出るのが怖いのだろうか…?
結局今回の都知事選挙は、野党の民主党が推薦した候補者ナンバー1番のアピラック氏が当選した。
2番目は公認ではなかったものの、タクシン首相率いるタイ愛国党の支持を受けていたパウィナー氏。
そして3番目には、今回の大穴候補であったチューウィット氏という結果であった。 チューウィット氏はバンコクの風俗王の異名を取る人物で、裏世界の事情に精通しているともいわれていた人物であった。
自ら持つ風俗店の違反を見逃してもらうために、警察官僚へのみかじめ料を毎月数千万バーツ払っていた、という過去を持ち、それによる逮捕後、逆に警察を訴え、その発言力と説得力で警察の汚職にうんざりしていた庶民の「味方」とまで言われていた人物である。
結局3番目という結果であったものの、この人物像からすれば候補者20人中この結果はある意味凄い。 本人も、選挙特別番組の中でこの結果には満更でもない様子であった。
あまり政治的なことはここに書きたくないが、私が個人的に応援していた一押し候補も、チューウィット氏であったので、心なしか残念… って別にこの結果は特に私の生活にはなんら関係無いですが。