Let's  cook  Thailand

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ナム・プリック
タイ料理の中には辛くない料理も多々あるが、やはり唐辛子を使ったタイ料理はとことん辛い。ホント〜に辛い!

 タイ人と日本人とでは根本的に辛さに対する感覚が違うように感じる。
「子供の頃からいったいどれほど辛いものを食べ続けてきたんだ?」と不思議に思うくらい、タイ人たちは‘超激辛料理’を汗ひとつかかず「辛いね〜、でも美味しい〜!」とか何とか言いながら、ニコニコしながら食べている。さすが“微笑みの国” タイランド。

 どのタイ家庭の食卓にも常備されている食材で「ナム・プリック」と呼ばれるものがある。これは直訳すると「唐辛子の水」の意味で、唐辛子を主材料として作られるペースト(唐辛子味噌?)のようなもので、もちろんその名から想像できるように非常に辛い!!!
各家庭によって味は異なるとは言え、間違いなくどこの家庭で作られているものも辛い!!!
日本人が食事の時に漬物(例えば韓国人ならキムチ)を食べるのと同じような感覚で、タイ人はこれをよく御飯にのせたり、生野菜に直接つけて食べる。
やはり、タイ人にとって「辛い」という風味は特別なものであり、タイ料理において唐辛子は欠かすことのできない重要な食材なのである。

 さて、ここで一つの疑問。タイ人の舌が耐えられる辛さに限界はあるのだろうか?結論からいうと、「タイ人でも辛くて我慢出来ない時はある」。
そこで、タイ人に質問。「辛い料理を食べて、あまりの辛さに我慢できない時はどうするの?」
その結果は、

 その1 常温の水を飲む。
 その2 甘いもの(砂糖、果物や菓子)を口にする。
 その3 付け合せの生野菜(香草類)を口にする。
 その4 とりあえず我慢して、しばらく辛い料理は食べない。

 科学的な事実によると、唐辛子の辛味成分である“カプサイシン”は水に強い成分で、100万倍に薄めても辛味を感じることが出来るほどだそうである。
つまり、「辛い!!」と感じて水を飲むのは、口いっぱいに辛味を広げてしまうだけで、辛さを消す効果はないようである。しかし、そうはいっても「辛いときは水を飲んで我慢するタイ人」が多数であり、かくいう私もそうしている。

 さて、ところ変わって、
バンコクの日本料理店。

刺身を注文する多くのタイ人は、大量の山葵を要求し、醤油の色や濃度が著しく変わる位まで山葵を溶かしている。先日は、なんと山盛り山葵に七味唐辛子を振り掛けて食べる豪傑タイ人を発見…。
うどん等の汁物には、表面が真っ赤になるほどの分量の唐辛子を入れたり、卓上にある七味唐辛子をまるで“ふりかけ”の様にして白飯の上に大量にかけて、神戸牛ステーキ(タイでも『KOBE』が和牛の代名詞)とトロ刺身を食しているリッチなタイ人もいる。

傍で見ている者にしてみれば「オイオイ」と突っ込みたくもなる光景であるが、“郷に入れば郷に従え”。ここはぐっと堪えて「マイペンライ!」


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