Let's  cook  Thailand

アロイ!! タイ料理
2002年12月その2 トップへ戻る
 タイは米食文化の国であるので、お粥も当然存在している。タイで「カオトム」と言えば既に具の入っている雑炊のようなものをさす事が多いが、そうではなく、ご飯だけのお粥とタイのおかずを共に食べるスタイルのカオトムもある。 そのただのお粥というのが、左写真。実は今回ノーマルの白米でなく「カオ・クローング」という米を注文した。「玄米」のことである。タイのおかずは今回3品。右写真、右上からパック・ブン・ファイ・デーン(空芯菜の炒め物)、下がパット・ヘット(キノコ炒め)、そして左上がパッ・キン(生姜炒め)。(12月19日)
カオトム・カオクローング
(お粥・玄米)
カオクローング 5バーツ(≒14円)/皿
おかず 10バーツ(≒29円)/皿
 カオマオというのは、米の一種で、ある米を薄くして焼いてあるものであるらしい。ちょっと詳細は不明。上に乗っているのはマプラオ・クート、ココナッツの果肉を削ったものである。これに砂糖を振りかけて食べる。甘いご飯である。ちょっと食事にはならない。おやつであろうか。
 ナム(水・ジュース)ソム(オレンジ)カン(生絞り)、そう、そういうジュースである。タイの道端では、朝にこれを作るため、大量のミカンを横に置いて絞っている屋台を良く見かける。そこではこのナムソムカンを絞り売りしているのである。店によって衛生的でない店もあるので、購入の際には店を見分ける事も必要。また、100%と偽りながら全く100%の生絞りジュースでない所もあるので見分けなければいけない。ちなみに私は今日見事にこれに引っかかった。このナムソムカン、全く美味しくない。混ぜ物入り。ヤラレター。
カオ マオ ナム ソム カン
(生絞り
オレンジジュース)
カオマオ 10バーツ(≒29円)
 炭火で鶏肉の串焼き(ガイヤーン)が売っていた。早速食べてみると…何じゃこりゃ!! とてつもなく食べづらい。「何でこんなに肉の中に細かい骨や軟骨やらがゴロゴロしているんだ??」 と同時に「一体どこの部位の鶏肉?」と思い、分解してみると、なんと鶏がらの肋骨の部分であった。アバラの部分だけを取り出し、丸めて串にさして焼いていた。恐ろしく過食率が低い。おまけに食べづらい。そりゃこの値段にも納得。
 
 タイにはあまり美味しいパンが無い(と思う)。タイはラオスやベトナムと違いフランスの影響をあまり食文化に受けていない国なので、そうなのであろうと思う。ラオスや、ベトナムの方がはるかにパンは美味しいそうである。 (下の項に続く↓)
クラドゥーク
ガイ ヤーン

(鶏がらの炭火焼)
Green Tea
Japaneae pan

(緑茶・蒸しパン)
クラドゥーク ガイ ヤーン 3バーツ(≒9円)/本
蒸しパン 22バーツ(≒63円)
(↑続き)
それでもバンコクの市内には様々なパン屋がある。その中であのYamazaki≠ェ一般大衆向けに日本とあまり変わらない品質でパンを販売している。タイの一般的なパンよりは値段が一回り以上高く、販売している場所も限られている。BTSの駅構内、ジャスコの中でしか私は今まで見た事が無い。販売対象を少し金銭的に余裕のある人たちを対象にしている感がある。 昨今の静かな「緑茶ブーム」に乗ったのか、このYamazakiでもそれを使った商品が売り出されている。他にも抹茶のどら焼や日本の普通の大福などが店内には並んでいた。このタイにおける、緑茶ブーム。静かなままなのか、これから熱をおびるのか?いまいち掴めない。
 ちなみに、下のパイの中に挟まっているのは「餡子」。パイにバターの油脂分がかなり残っていて、しかも焼いてから時間が経っていたのであろうか、その油がまわっていて、かなり重いパイであった。上の蒸しパンは日本のコンビニで買うものと全く同じ感じ。(12月18日) 
Green Tea pie pie 14バーツ(≒40円)
 朝、あるところの屋台にて炭火でジャガイモを丸めて団子にしたものを焼いて売っていた。店員にこの名前を聞いたところ…「マン!」との答え。
「マン」とは芋の総称。知っている別のタイ人に改めてこの写真を見せて聞いたところ、「んー…知らない。」との答え。結局ホントのところの名前は分からずじまい。 ジャガイモにとうもろこしと粉を混ぜて団子状にして焼いてあるだけのものではある。 
ジャガイモが甘く、焼かれている事でさらに美味しくなっていた。(12月17日)
マン(?)
(ジャガイモ団子)
マン 7粒で10バーツ
 一見テキトーに盛ってある様に見えるカオカームー。確かにテキトーであった。一応、ご飯の上に豚足(カー・ムー)とゆで卵、高菜漬け、パクチーが分けて乗ってはいるものの、盛り付けなど気にした気配は皆無。ま、屋台なんてこんなものでしょう。
 家鴨の汁ありラーメン、パミー・ナーム・ペッであるが、写真手前に浮いているのは「ルアット」。私は今まで、この物体を「タップ(肝臓・レバー)」だと思っていたのであるが、店員に改めて聞いてみたこところ先の答え。「ルアット」=「血」である。そう、血を固めたものであった。固めてあるとはいえど、プルプルで柔らかく、臭みは全く無い。どうやって作っているのであろうか…調査中。
カオ カー ムー
(豚足ご飯)
バミー ナーム
ペッ

(家鴨の汁ありラーメン)
カオカームー 25バーツ(≒73円)
バミーナームペッ 40バーツ(≒116円)
 面白いネーミングのタイ料理である。「トラが泣く」という意味の「スア ロン ハイ」は何故このような名前が付いたのか諸説あるようだ。
1,トラが泣くほど辛い
2,トラが泣くほど上手い
3,肉を炭火で焼くとき、肉汁が涙のように落ちるから
… 
といった感じである。1,にだけに関していえば肉自体は辛くないものの、ナムチム(タレ)が激辛。そのタレにつけて食べると、確かに美味しいが、唐辛子に直接つけて食べているかのよう。肉は牛肉である。(12月15日)
スーア ロン ハイ
(トラが泣く)
ソム タム プー
(蟹入り
青パパイヤサラダ)
 先日浜崎あゆみが、来タイした時にトークショーを行った場所は、スクムビット通りの中心地にあるエンポリアムデパートという所で、ブランドショップが沢山テナントで入っているタイ随一の高級デパート。高級といえど、やはりここのデパートの最上階にもクーポン式のフードコートがある。若干、他のフードコートと比べて値段は高めに設定されている。しかし、場所柄、屋台料理屋のオバちゃんでさえ英語が通じるので、タイ語が全く分からないけれど、屋台料理が食べたいという方にはお勧め。

 「バミー」は中華麺のことであるが、茹でたこの麺の上にペット・ヤーン(ローストダック)を乗せた料理があった。「バミー」一食で45バーツはハッキリ言ってかなり高いが、私はペットヤーン好きなのでここは致し方ない。汁有りラーメンにペットヤーンを乗せるとせっかくのローストダックの風味が汁で邪魔されてしまう気がするが、汁無し麺であればそういうことは無いので、私的にかなりステキな料理であった。
 
 同じ場所で、グリーンオリーブを使ったカオパットを売っていた。んー、、、こちらは微妙。妙な酸味とその風味が、果たしてこのカオパットに合っているのかが疑問。というか、本当のグリーンオリーブを使っているのかどうかも、ちょっと疑問。まっ、それに関してはとりあえずマイペンライ。

 「マラコー」はパパイヤのことである。マンゴー(タイ語名・マァムアン)と混同する事が良くあるみたいだが、全くの別物である。味も全然違う。 「パン」とは氷、シロップ等と共に果物類をミキサーにかけてシェイクにした物の総称。タイには色々な種類の「パン」が存在している。スイカ、バナナ、ライム、マンゴー、パイナップル、メロン(ケンタループ)… ホント、どれも美味しい。(12月13日) 
バミー ナー
ペット ヤーン

(焼家鴨のせ、
汁無しラーメン)
カオ パット
Green Olive

(グリーンオリーブの
チャーハン)
マラコー パン
(パパイヤシェイク)
スップ ギィアオ
(「餃」入りスープ)
バミーナーペット 45バーツ(≒131円)
カオパットGreen Olive 30バーツ(≒87円)
マラコーパン 20バーツ(≒58円)
 日本ではカレーと言えばそう何種類も無いが、タイにはカレーが数えられないほど有る。タイにカレーの定義は基本的に存在していない。ご飯にかけるおかずをゲーンと呼び、イコール「カレー」なのである。 
 キーレックという葉がタイには有る。持っている辞書にも載っていなかったので和名は何と言うか分からなかった。「キー」は「糞、〜する傾向がある」という意味であまり良い言葉ではなく、「レック」は「鉄」という意味。さっぱりどんな葉っぱなのか見当もつかない。味もとても言葉で形容しがたい味であった。タイ人がこれを囲んで食事している所を割り込んで写真&試食させてもらった。臭くは無いものの、独特の匂いと辛さが刺激的なカレーであった。(12月11日)
ゲーン
キーレック

(キーレック・カレー)
パッ パック
ンゴーク

(もやしと厚揚げの
炒め物)
パッパックンゴーク 25バーツ(≒73円)
 タイ在住の日本人の知人が前回のアメリカに続き今回は台湾、香港へ旅行に行って来られたそうで、お土産で台湾のインスタントビーフンを頂いた。インスタントといえど、ビーフン自体が元々乾麺であるため、インスタントの感じはあまり受けない。日本のラーメンとは違い揚げ麺とか、生麺とかは勿論存在していない。これは元々は中国発祥のものであろうが、タイで「麺」と言えばバミーと呼ばれるいわゆる中華麺(卵麺)との2種類に大きく分けることができる。 
 タイのインスタントラーメンもパミーの揚げ麺タイプとこのビーフンタイプが殆どである。中国、東南アジアでは普通のビーフン・インスタントラーメン、日本に少ないのは何故であろうか?
ガイ トート
(鶏の唐揚げ)
ビーフン ガイトート 5バーツ(≒15円)
今日は、ちょっとしたタイの料理業界のお話。

タイにもフランスのギッド・.ルージュ(旧・ミシュラン・ガイド)のような料理の美味しい店を紹介している本がある。
これは、石油会社のシェル社が40年ほど前にある料理評論家に相談して始めた「シェル・チュアン・チム(シェルは招くよご馳走に)」という規格で、この料理評論家に認められた店には、写真左上のドンブリマークを店頭に掲げて営業でき、また、先の本にも掲載される。タイに旅行された事のある方は、もしかして、このドンブリマークを一度は見た事があるのではないであろうか?

この本は一般書店では売っていないので、まだ私は手に入れていないのであるが、この評論家の別の最新著作を手に入れた。この人の名前はタナッシー・サワッディワット氏。タイ人でこの人物を知らない人はいないと言われる位有名な人物で、タイ国随一の評論家。単なる料理レシピ本を作っているのではなく、その料理に関する歴史的な事実を基にした解説がしっかりとしていてタイ人の信頼を得ているそうだ。 この人の最新著作は「キン・アローイ・タームローイ・タナッシー(タナッシー氏に従って、美味しいものを食べよう!!)」という本で、タナッシー氏が特に勧めるお店とその料理が、一つずつ丁寧にカラー写真つきで紹介されている。ただ、一つの問題といえば当然ながらタイ語で書かれていると言うくらいで、店の地図も付いており、たとえタイ文字が読めなくても、目で見て楽しむ事ができる本である。 近日中に、この本に掲載されている店に行ける所は行こうと思う。
現在バンコク市内、だいたいどこの本屋でも販売中。250バーツ。

 『参考資料・データ情報誌DACO 110号(12月5日発行)』  (12月11日)


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