“「クリスマス」と「お正月」と 「ビアガーデン!!」” |
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12月5日はタイ国・プミポン国王陛下の御誕生日で宗教・民族を越え、タイ国全体が祝賀ムードであった。
タイ国王はタイ仏教界の頂点に君臨し、かつ、政治介入の権利も持っているという
タイ人にとっては絶対的な存在である。
タイ人はすべからくこの日を親しみをこめ「父の日」とも呼び王室を崇めている。
12月から乾季に入ったバンコクでは翌年の3月〜4月ごろまで、全く雨が降らない時期である。
朝晩こそ涼しいものの、日中は30℃以上を超える暑さの時もある。
そして、雨が降らない乾季のバンコクは何と言っても「ビアガーデン」の季節でもある。
12月に「ビアガーデン」と聞いても日本ではピンと来ないかもしれないが、
タイでは雨の降る心配が全く無く、夜は比較的涼しくなり、
外にいても不快感を感じない最も気持ちのいい季節なのである。
国王陛下の誕生日、ビアガーデン、そして月末のクリスマス&年越しのイルミネーションが重なって
バンコクの街中はこの時期、一年中で最も華やかになる。
「国民の殆どが仏教徒なのに、クリスマス?」という気がしなくも無いが、
日本と同じようにタイでも1つの年間行事として徐々に国民の生活に溶け込み始めている。
ただタイ人にとっては『クリスマスはこの時期』という感覚だけで
『12月25日=クリスマス』という感覚がキリスト教徒のタイ人以外殆ど皆無である。
なので、どこの看板や垂幕を見ても「Merry X'mas & Happy New Year」 と
省エネの如く二つの行事を重ねて書いてある。
とりあえずおめでたければ良いのであろうか…
しかもこの看板、例年からすると年が明けた1月だけではなく、
2月、3月になっても片付けずに置いてある場所がある。
「キラキラしていて綺麗だから、飽きるまで片付けないんだよ〜」とは友人のタイ人談。
本当にそれだけの理由なのであろうか? と疑いたくなるような返答であった。
2月、3月にもなって “Merry X'mas & Happy New Year” はないだろう…と
バンコク在住日本人は毎年思っているのである。